定期的な歯石取りの重要性2021.06.23
こんにちは!副院長の近藤です。
当院では、4ヶ月毎の歯石とりを患者様におすすめしていますが(保険内でできる治療です)、
なぜ、定期的な歯石取りが大切なのかをお伝えしたいなと思います。
歯周病の原因は、以前は、歯石だとか歯垢の量だとか特定の歯周病細菌だとか言われていた時代もありますが、
最近の研究では、「ディスバイオシス(共生関係の破綻)」が歯周病の原因であることが分かっています。
ディスバイオシスって難しい言葉ですが、「口の中で細菌の病原性と歯周組織の抵抗性のバランスが崩れてしまう」ことです。
これが原因で歯周病が発症します。
分かりやすく例えると、腸内細菌の善玉菌より悪玉菌が増えて、腸内で悪さをしてしまうイメージです。
お口の中でも、病原性の高いバイオフィルム(細菌のベタベタした塊)が、抵抗力の弱くなった歯ぐきを攻撃してしまうことで、歯周病が発症します。
バイオフィルムとは、水周りの汚れ(排水溝のヌルヌルみたいなイメージ)のもので、歯の表面にもこれが付着します。
歯垢と違って普段の歯磨きで落とすことはできません。
歯周病は、口の中の常在菌によって起こる感染症なので、完治させることはできません。
なので積極的な歯周治療が終わった後も、定期的なメンテナンスが必要になります。
歯周病の治療で大事なことは「バイオフィルムの病原性を下げること」なんですね。
腸内細菌の善玉菌を増やすイメージです。
なので、定期的に歯科医院でバイオフィルムを除去することが、歯周病の進行予防にはとても重要になります。
歯科医院では、この写真の器具を使ってバイオフィルムを落としています。
低速でクルクル回るゴムのブラシ(ラバーカップ)が先端に付いています。
歯石を取るためのキーキー高い音が出る水が出る機械の後に、使っています(「ポリッシング」とか言ったりもしますね)。
歯石取りの機械は、音も鋭いし、場合によっては少ししみたりすることもあるので、私もされるのはあまり好きではありませんが、このポリッシングは歯ぐきのマッサージをされているような感覚で、とても気持ちいいんですね
歯石が多量に付いてない方は、メンテナンスではこのポリッシングがメインとなります。
なぜ定期的に歯石を取らないといけないのかな、と思われてる方もいらっしゃるかなと思い今回書いてみました。
歯石は4ヶ月ではそんなに付かない方もおられますが、むしろ歯石より「定期的なバイオフィルムの除去」が
とても大事なんですね!!
やっぱり歯科の知識も日進月歩で、大学で学んだ歯周病の病因論とはだいぶ変わってきています。
当院でも定期的な勉強会で本を読んだりして、衛生士さん達とも知識を共有できるようにしています。
下の本は、院長が気に入って購入し、衛生士さん達にも配って、皆で読むようにしています。
固い話になってしまったので、最後に先日、息子(6才)が天草で釣った鯛の写真を載せますね
息子が見事に釣り上げた鯛は、院長が捌いてくれて、美味しいお刺身となりました
息子は何か持ってるのか、他の人が釣っていても全く釣れなくても、息子に交替して釣竿を渡した瞬間に
小さなフグがつれたり、鯛が釣れたりするそうです!!
ビギナーズラックとかいうやつですかね。
院長も、まだまだ最近釣りを始めたばかりです。
釣りが得意な方がいらっしゃったら、院長にアドバイスしてあげてくださいね!!
当院のブログをご覧いただきありがとうございます。